秦野南地区・語り部運動資料
自家製のお茶
西上町長寿会 佐藤かね
昔の農家の屋敷にはお茶の木の垣根あり、この葉でお茶を作って飲んだものです。私も茶作りをしました。
五月の八十八夜の頃に、茶摘みを近所の一にも手伝って貰って一日で摘み、次の日フルイ
通しで芥を除き、かまどに湯を沸かし、茶の葉が箸にまとわりつくようになったら手早くゴザに広げて冷やします。
次に囲炉裏の上にかけたホイロに葉を入れて一日目は荒もみ、二日目は仕上げの手もみを
します。
熱い仕事で大変なさぎょうでした。四、五日もかけて出来上がった新茶を、近所の皆様と味見
をしたのは楽しく懐かしい思い出です。
ボランティア今昔
中町長寿会 森 富子
今は、「ボランティア」と言うことが良く言われますが、私の子供の頃は、隣近所の「助け合い」は日常
の当たり前のことでした。
夕立があれば、地干にされているたばこをしまい合ったり、病人でもあれば「今日の具合はどうよ」と
縁側から声をかけたり、野良仕事の手伝いなど、そんなことが今言われている「ボランティア」ではなかったのかと思ひながら、過ぎた日々を懐かしんでいます。